新潟の山あいの地域(現長岡市山古志、小千谷市東山)で、一説には1000年も前から脈々と受け継がれてきた「牛の角突き」。いわゆる「闘牛」だが、他地域のそれとはちょっと違う。牛と牛が闘っているさなか、「勢子(せこ)」と呼ばれる男たちが素手で牛に取り付いて引き離し、勝負を「引き分け」に収めるのが最大の特徴なのだ。
5月~11月に行われる国指定重要無形民俗文化財「越後山古志の闘牛大会」は、この伝統のローカル闘牛「牛の角突き」の面白さを、身近に体感できる絶好のチャンス。とはいえ「勝ち負けを付けない闘い」は分かりにくい? なので、大会を主催する山古志闘牛会(松井富栄会長)を訪ね、観覧ポイントを聞いてみることにした。