生まれ変わった廃校。
旧三島郡和島村。明治の時代にこの地で開校した島田小学校が、105年の長い歴史に幕を閉じたのは6年前のこと。地域のシンボルになっていた昭和2年建築の木造校舎は今、なかなか予約のとれない人気のレストランに様変わりしています。外観には、ほとんど手を加えていないため、一見するとレストランが入っているようにはまったく見えません。「シンボリックな建物だったからこそ、もとの校舎をなるべく活かして、景観をなるべく壊さないようにつくりました」。教えてくれたのは、レストランの支配人である斎藤篤さん(39歳)。施設名は、和島トゥールモンド100年の時をこえて。「長い名前でしょう?でも“100年の時をこえて”までどうしても入れたかったんです」。トゥールモンドとは、フランス語で“みんなで”、という意味。100年の時をこえて、みんなで集まる場所。施設の名前には、和島の歴史を大切に受け継ぎ、地域に根ざした施設運営を、という支配人の想いが込められています。