The BioCommunity Future Creation City Nagaoka

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#むずかしく考えなくても良い

環境を守る取り組みは日本では高度成長期から大事にされてきましたが、世界的には近頃なにか大きく風向きが変わったようで、どこに行ってもSDGsという言葉を一日に何度も目にするようなことが急速に増えてきています。同じように、バイオエコノミーとかバイオコミュニティとか言う単語を聞く機会も急に増えました。
それぞれの単語に詳しい人に聞くと、それぞれの目的や定義を詳細に教えてくれますし、自分でも色々調べたのですが、で、具体的にはどういうこと?という感想を持ちます。幼少の頃からなぜか当たり前のように、「どうやったら人間は地球と共存できるのか。」ばかりを考えていた私のような人間には、正直なところ、最近生まれたこれらの言葉の定義は、なんだか自分の感覚にしっくり入ってこないんです。
理由を色々考えたのですが、どうやら欧米人とは、地球や環境や自然というものの捉え方が、我々日本人とは異なると言うところがしっくり入ってこない本質的な理由だろうから、わからない部分は、このままわからなくてもいっかと思うことにしています。
一方で、私は自分の人生をかけたテーマとして、「色々な生き物の力を上手く活用するバイオテクノロジーを使って」「人類が地球環境の上で少しでも長く、豊かに生活し続けられる仕組み」を推進することを掲げています。今の世代の人には、一体私が何をしたいのか理解されなくても構わないくらいに思っていたのですが、幸いなことに色々な人のご支援を受けて、少しづつですが活動の範囲が大きくなってきました。
その結果として「バイオエコノミーを実践してますね!」とか「SDGs起業家ですね!」などと評価していただけることが増えています。前述の通り、自分ではなんだかその手の単語の意味するところがしっくり腹落ちしていないのですが、せっかく褒めて頂いているようなので、よくわからないまま「そうですね!」と明るく答えるようにしています。
この文章を読み始めたみなさんも、バイオエコノミーとはなんぞや?と思われている方も多いと思うのですが、これらの単語の定義もイマイチわかっていない私が、世の中的には多くの方から「バイオエコノミーの人だ。」と言っていただけているので、ここは、あまりむずかしく考えずに、皆さんそれぞれのバイオエコノミー像を持っていれば良いのではないかなと思っております。いきなり真面目な人に怒られそうなことを書いていますが(笑)

#ずっと探していた

私は10代の頃から、バイオテクノロジーを活用して、人と地球が共存するにはどうするべきかをずっと考えているような子でした。様々な生き物を継代して育てながら人類はもう少しやりようがあるのではないかと考えていたのです。
そんな日々の延長線上で、当然のように、そのためには科学をより深く学ぶために生物学系の学部に進学しました。しかし、科学を学べば学ぶほど、科学・技術が完成していても、経済合理性がないと多くの人は動かないなという問題、つまり、どんなに環境のために良いことでも、行動することで儲からないと誰も環境のことなんか気にしないということに気づきました。
そこで、「儲かるとはなにか」を勉強するために経営コンサルタントとして会社経営を学ぶ道に進みました。そこでは期待通り「儲かるとはなにか」を学ぶことができましたが、コンサルタントとして他人の会社を動かすのは不可能と言う当たり前の事実に突き当たりました。そこで、小さくてもいいから自分で経営者にならねばと思い、次は、ベンチャー企業の社長になってみたものの、会社の最終的な意思決定をしているのは社長ではなく株主だという教科書レベルで当たり前の事実を突きつけられました。
自分が作りたい社会を作るためには、自分自身が株主の会社を経営しなければならないと思い、自分が株主の会社を設立して10年経ちました。なんとか、日本のバイオテクノロジーの業界では誰でも知っている会社になりましたが、人が新しい行動原理で動くためには、経済合理性だけではなく、行政も動かないと世の中は変わらないということに気づき、会社経営の傍ら、各省庁のバイオ戦略を束ねる内閣府の有識者もやらせてもらいました。そして、2年頑張ってみてわかったのは、日本国という単位ではなにか新しい価値観を浸透させるのには、どうやら大きすぎる。ということです。
こうして、ざっと書いてしまうと、実際にやってみる前からわかりそうなことをわかるのに、私は30年近くの年月を使ったんだなと思います。
そして今私が探していたのは、世界中の人が求めている「バイオテクノロジーを活用して、人と地球が共存する姿を提示する」という具体的なあり方を、多くの人が生活を営む地域として提示することができる、ポテンシャルと意欲を持つ自治体でした。

私が探していた、そのポテンシャルと意欲の両方を持つ自治体こそが長岡市であり、長岡市の方からも、私の30年間かけて右往左往/試行錯誤してきた蓄積してきた経験を活かすチャンスを提案していただけました。

次回は、長岡市のどこに、バイオコミュニティだと世界から認められるようになるポテンシャルがあると私が考えているのか、そしてどういった形で、長岡市の取り組みを日本だけでなく世界にアピールできると考えているのかについて書かせて頂きます。

#長岡のポテンシャル
#世界を魅了する長岡市へ

 

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