長岡市小国町にある法末(ほっすえ)集落には、ほんの20年ほど前まで、1月15日の小正月のサイノカミの行事の際、巨大な男根が特徴の「道楽人形」という大きな藁人形を5つの班が出来栄えを競うように作り、燃やして、五穀豊穣、健康祈願、子孫繁栄を祈る風習がありました。しかし、人口減少のなか、道楽人形は一体、また一体と減っていき、さらに2004年の中越大震災も追い打ちとなって、その歴史は途絶えてしまったのです。
しかし、これから先の未来に集落の歴史を継いでいくために、この道楽人形作りを復活させようと、今年、「法末自然の家 やまびこ」主催の「ムラビトになる旅」というツアーが組まれることになりました。2016年の5月に始まり、2017年1月の小正月の行事本番まで、全5回。村の人たちと、外から来る若者たちの手で、道楽人形のための藁を作り、トバを編み、さらに山の暮らしを体験する試みです。ここでは、9月24日と25日に行われた、第三回ツアーをレポートします。