大手企業を辞めた理由。
NPO法人代表。フリーランス。移住女子。地域プロデューサー。農家仲人。ツアーコーディネーター。農や食に関するイベントの企画から商品のプロデュース、はたまたフリーペーパーの編集まで、その肩書きをあげればきりがないほど、多方面からひっぱりだこの女性がいます。長岡人になって今年で4年目、栗原里奈さん(28歳)です。千葉県のご出身。都内の大手IT企業で働いていた彼女が、なぜ会社を辞めて現在のような活動をするようになったのか。その話は、ちょうど4年前にさかのぼります。
忘れもしない2011年3月11日。東日本大震災が起きた当時、栗原さんはまだ、いわゆる普通のOLでした。ファッションが大好きで、旅行が趣味。お金を出せば大抵の欲しいものは手に入る、便利な都会での生活を満喫していた栗原さんは、ある衝撃的な経験をします。交通機関がすべて麻痺し、都内のコンビニやスーパーから食料品や日用品があっという間に消えたあの日。お米を買い求めて長蛇の列に並んでいた栗原さんの目の前で、商品が品切れになってしまったのです。