物体を、形はほとんどそのままに、別の場所に移動させる————こう聞いて連想するのは、SFでおなじみの「ワープ」。これに近いことを、ごく小規模に行う機械がある……と聞いて、にわかに信じられるだろうか。
しかし、それは実在する。
その名もSWITL(スイットル)。
動画投稿サイトYouTubeには、その様子を紹介した動画がいくつかアップされている。そのうちのひとつの再生回数は、230万回を超えている。
機械の動作を紹介する動画の回数としては、驚異的とも言える数字だ。
開発したのは、新潟県長岡市にある古川機工株式会社。製造用機械の製作から製造ラインのコンサルティングまでを手がける企業だ。
まるで物体をワープさせるかのように、元あった地点から物体の痕跡を消し、動かしてしまうSWITL。果たしてどのような目的で開発されたのか。
その秘密を探るべく、開発元である古川機工に突撃取材を敢行。実際に製造に携わったキーマンから、お話を伺うことができた。