「小学生が海で2000mの遠泳に挑戦し、クラス全員が泳ぎきった」と聞くと、驚く方も多いのではないでしょうか。大正15年以来、形は変えながらも、現在も続く伝統行事にしている学校が、新潟県長岡市にあります。
長岡市立表町小学校の5年生は毎年7月に「海の学校」と名付けられた校外学習で「遠泳」を行っています。個々に長く泳いだり、タイムを競ったりするのではなく、隊列を作り、それを維持しながら2000m、時間にして50~60分ものあいだ海を泳ぎきるのです。かなりハードな目標にも思えますが、春にはほとんど泳げなかった子も、毎年完泳しているのだとか。
泳力の指導や安全面への手厚い配慮が必要なことから、サポートする側にも経験の積み重ねが必要なこの行事が、長年続けられている理由はどこにあるのでしょうか。そして、遠泳を通して、子どもたちはどのように成長するのでしょう。表町小学校の遠泳へのチャレンジに迫ります。